Let’s Design Safety System with team Safety culture
Let’s Design Safety System with team culture
世界で15秒間に1人、労働災害の死亡がILO(国際労働機関)から報告されています。日本も、全組織が働き方改革、過労死の問題、化学物質関連のアセスメントやストレスマネジメントの強化など、労働環境の改善を図り、安全で健康的な職場を提供することを追求しています。
安全で健康的な職場を提供するには、現在の実力を合理的、客観的に評価し、その結果に基づいて、具体的に、1)安全優位のパターンを開発し、2)解決すべき最優先課題、 解決のために必要な資源、3) 何がこのチームの、思考軸か?…チームの存在価値?、求心力の源泉は?、持続的な安全軸を示し、チーム活動がその軸からはずれないように中長期的に見極めつつ、短期的な実績もきちっと上げるチームメンバーに期待される役割は?、次のようなものです。
●チームの先行きをイメージし現状の足固めをする。
ポイントは、安全の要求要件を明らかにし、それを満たすため
にしなければならないことを整理する時に、過去のしがらみ、現状における制約やチームの置かれている状況に囚われずに、 “あるべき姿”を描いてみることです。現実に縛られないためには、理論的ではこうすれば、最も勝算が高いと想定される将来の方向性を見極めたのちに、今度はチームの持つ可能性と限界を考慮に入れて“あるべき姿”の読み替えを行う、チームの潜在能力を最大限に引き出すような優位の築き方を明らかにします。このような思考プロセスによってチームが 安全への“あるべき姿”を導き出す、チームは常にチーム全員の目線で考える、具体的には、チームの壁や過去からの経緯などの制約条件を限りはずして “自分がチームのリーダーだったらどうするか”について抜本的な解決策を導き出すということです。
●チーム員はすべてが最終責任(KEEP SAFETY RULES)をとる…明確な意思を持ち、主体的に動き、多様なチーム活動をチームの全体感のもと、自らを率いる。
チーム全員が、チームの安全に手助けするには、チームメンバー全員と同じ目線で課題の複雑性、奥行きを考え、時間はかかるが、最適解を、共に考えることが不可欠です。
チームメンバーが、“全体”をとらえて優先順位づけする
“全体感”と“優先順位づけ
安全思考による課題解決についてもう少し詳しく考えます。“安全思考の戦略を立てる”とは、持続的な優位を築くための
道筋を描くことであり、確固たる安全を得るために、1)どのような領域を攻めるべきか、2) どのようなチーム資源の使い方が有効か、3)何を補う必要があるか、に関する思考の一本化を明確にすることです。
具体的には、次のようなステップを踏みます。1)置かれている状況の “全体”をとらえ 2)持っている強みと弱みの現状と将来性に対する評価をし評価に基づいて、どのようなかたちで優位を築くべきかを明確にし、優位の構築ができたら、維持に必要な資源の優先順位づけを行う。優先順位づけが必要なのはチームの持つ資源に限りがあるからで、制約のなかで狙う目標に到達するためにチームのヒト ·モノ·カネをどのような考え方のもとでどのような優先順位で投入するべきかを決めることが重
要です。また、チーム資源だけでは不十分だとの判断を行った場合には、必要な資源(ヒト·モノ·カネ、安全教育の先生などが例)を外部のどこから、どのようなかたちで獲得するかについてのチーム方針も明確にしなければなりません。 チームの可能性と制約を分析し、最適解を導き出し、チーム全員がFeed Forwardするが本質です。どのような手段を選ぶかによって好機のとらえ方やリスクの取り方が違ってきます、 展開の順番が替わることによる影響の受け方も変わってきます 結果も大きく変化します。したがって、安全の立案は、“全体” をとらえて優先順位づけを行う論理的左脳アプローチと、右脳感覚を持って勝算ある戦略を構想する経験的アプローチの組み合わせを活用することです。検討作業に関しては、経験がいる、標準的な手法だけでなく熟練技量が求められる、若いチームメンバーの経験のない、過去に行われた作業や、トラブル対応、作業決定を振り返ってみたり、 実際に何度も自らの経験、積み重ねにより安全戦略を構想したりすることによって構想力を研ぎ澄ます経験も必要です。老若男女のチームメンバーが、“全体”をとらえて優先順位づけするという論理的・経験的アプローチを標準的に用い、安全ポイントの理解を深め、構想を組み立て、実践することができます。
“チームメンバー全員” でBrain Storming する という基本的手法を用いた進め方です。